導入事例株式会社MagicPod様
MagicPodと連携した脆弱性診断の自動化を実現
- 主な業務
- モバイルアプリとブラウザテストの両方に対応したAIテスト自動化プラットフォーム(SaaS)の提供
- サービスの規模
- 導入社数500社以上(2025年10月取材時)
- VAddyの主な利用目的
- ISMS/ISO27001の取得を契機にVAddyを利用
AI技術を活用したテスト自動化ツールMagicPodと組み合わせた脆弱性診断の自動化
MagicPodについて

CSチームマネージャー兼カスタマーサクセスエンジニア
石井麻美氏
AIを活用したソフトウェアテスト自動化の分野で注目を集める「MagicPod」。
モバイルアプリからWebブラウザまで幅広く対応し、すべての工程をクラウド上で完結できるSaaSとして、多くのソフトウェア開発者やテスト担当者から支持を集めています。
近年では、生成AIを用いて自然言語でのユーザーの指示だけでテストケースの作成・編集・実行ができるテスト自動化エージェントMagicPod Autopilotや、AIによるテスト結果確認機能であるAIアサーションなど、よりスマートで効率的なテスト体験を実現しています。
今回は、同社の新機能開発チーム3 マネージャーの玉川紘子氏、CSチームマネージャー兼カスタマーサクセスエンジニアを務める石井麻美氏にお話を伺いました。
独自のチェックからツール診断へ
MagicPodではセキュリティ診断の体制を強化するため、これまでの独自チェックから、一般的なツールを用いた本格的なセキュリティ診断体制へと移行しました。
大手企業ユーザーからの要請で診断ツールを活用しスポット診断を実施した経験はあったものの、継続的かつ体系的な脆弱性診断環境の整備が課題でした。
そんな中、ISMS/ISO27001の取得を契機に、セキュリティ基準への適合と品質向上を目指して2年前に「VAddy」を導入しました。ツールによる自動化と客観的な脆弱性診断を実施することで、より確実で再現性の高いセキュリティチェック体制が構築できました。
VAddy導入の決め手
脆弱性診断ツールを検討する中で、MagicPodが最も重視したのは「自動テストとしてCI(継続的インテグレーション)に組み込めること」でした。その観点で最も適していたのが、API連携が充実しており、シンプルで使いやすい「VAddy」でした。
導入当初は「どこまでクロールできているのか」「診断範囲が十分に網羅されているのか」といった懸念もありましたが、VAddyのチャットサポートが迅速かつ的確に対応してくれたことで不安は解消しました。手動でクロールを作成する仕組みも、MagicPodの自動テストと組み合わせることで、むしろ柔軟かつ最適な運用ができると感じました。
「毎日手軽に診断できる」点も大きな魅力で、新たな脆弱性や問題が発生していないことを日々確認できる安心感があります。
また、セキュリティの専門知識がなくても運用を継続できる点は、将来的な引き継ぎのしやすさにもつながっています。
導入時にはすでに「VAddy導入についてブログで発信したい」という思いも社内にあり、あえてオートクロール機能がないことが、VAddyの仕組みを深く理解する良いきっかけにもなりました。
結果として、VAddyは技術面・運用面・サポート面のすべてでMagicPodの開発体制にフィットし、安心して継続的なセキュリティ診断を実現できると感じて導入を決めました。
VAddy × MagicPod連携でシナリオ作成を自動化
先にお話しましたがMagicPodでは、開発プロセスにおけるセキュリティ体制を強化するため、ISO27001を取得しました。そのうえで、日々の診断を自動化し、より効率的で再現性の高いテスト環境を構築するために選ばれたのが、脆弱性診断ツール「VAddy」とテスト自動化ツール「MagicPod」の連携でした。
現在は、CI(継続的インテグレーション)環境に組み込み、自動的な脆弱性診断を毎日実施しています。まずMagicPodでアプリケーションの動作テスト(End to Endテスト)を実行し、そのテストシナリオを元にVAddyのクロールを作成して脆弱性診断を実施することで、「テストの自動化」と「セキュリティ診断の自動化」が自然に連携する仕組みを実現しています。
VAddyはWebAPIが公開されており、MagicPodで作成されたテストシナリオをスムーズに連携・実行できる点が大きな強みだと思います。MagicPod側ではノーコードかつ生成AIを活用してシナリオを簡単に作成できるため、両ツールを組み合わせることで、手作業を極限まで減らした効率的なセキュリティチェック体制が実現できました。
MagicPod開発秘話と生成AIによるテスト自動化の進化

最近のEnd to End テスト業界では生成AIを活用したテスト自動化が大きな注目を集めています。MagicPodも2025年10月に新機能「AIアサーション」をリリースしました。
こちらは自然言語で「どんな結果を期待するか」 を記述するだけで、生成AIが画面やテキストの内容を理解し、必要なチェックを自動で行います。これにより、テスト設計の手間を大幅に削減しながらも、高精度で柔軟な自動テストが可能になりました。
MagicPodが生まれた背景には、「日々のテストにかかる労力を減らしたい」という開発者としての強い想いがあります。かつてはテスト環境の整備や維持に膨大な工数がかかり、サービス開発そのものよりも自動テストに時間を取られるという課題がありました。そうした経験から、「もっと簡単に、もっと開発者に優しい自動テストツールを」という考えのもとに誕生したのがMagicPodです。MagicPodでは、アプリケーションの仕様を最も理解しているお客様自身がノーコードでテストシナリオを作成・運用できるよう設計されており、内製化を支援しています。
MagicPodは、テスト自動化を誰もが扱える身近な技術にすることを目指し、これからも進化を続けていきます。
インタビューを終えて
今回のインタビューを通じて、MagicPodは効率化と品質向上を両立させながら、開発者がより創造的な業務に集中できる未来を実現している—まさに、AI時代の理想的なテストプラットフォームだと感じました。
今後はぜひ、イベントの共催や共同出展などを通じてご一緒できる機会があれば、うれしく思っております。
MagicPodの目指すところをお聞きして、VAddyの設計や思想とかなり近いものを感じました。VAddyもアプリケーションの仕様を理解しているお客様がシナリオを作れば、専門知識のいる脆弱性診断をVAddyがうまくやることでお客様は開発やビジネスに集中できるという考え方です。
VAddyでは、近年ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に関するご相談が増えております。VAddyとしてもISMS認証を取得し、より安全で信頼性の高いサービス運用を実現しておりますので、是非お気軽に一度ご連絡頂けますと幸いです。